風尾瞬の雑記帳

ほぼ、記録を置いてあるだけの場所

「小さな約束」プレイレポ

最後の方まで書き上げたのが、一度フリーズして消えた。
すんげー時間掛けて、苦心しながら書いたので、モチベ下がりまくり。


先日、池袋で行った新作シナリオのプレイレポです。
まー、企画立てから直前まで、色々ネタが尽きなかったわけなんですが。
一番は、その日に起きたことですね。
ってことで、そんなセッションに参加してくれた面子の紹介。
今回は、一部で有名な月城親子が初競演ですよ♪♪
アクトトレーラー+レギュレーション→http://d.hatena.ne.jp/Reckless/20060829/p1
ハンドアウトhttp://d.hatena.ne.jp/Reckless/20060909/p1

PC1:”星の卵(ミスティ・エッグ)”飯葉シヲリ(PL:ZOHN 局長) 年齢:9歳 性別:男子
スタイル:タタラ◎アヤカシ=アヤカシ:シールドブラッド●

「怪しい隣人」として世間を騒がせ、星の世界に連れ去られたと噂されるN◎VAの奇人発明家、ゾヲンの一粒種。
父親譲りの発明家としての腕と、母親譲りの魔的な能力を併せ持つ。


宇宙研究所のコンテンツ「飯葉家の人々」でおなじみ、シヲリくん(9歳♂)
子供キャラって、意外と演じにくいのですが、そこを上手く回していた氏のロールの上手さに驚嘆。
まとめ役として、PC1の役割をしっかりと演じてくれていました。あれ?PC3ぐらいの立ち回りじゃないか、これって…(汗

PC2::”誠実な記録者(シンシア・レコーダー)”月城 ヒトミ(PL:或日之鴉 さん) 年齢:15歳 性別:女性
スタイル:カリスマ、フェイト●、トーキー◎

新星帝都大学付属高校1年生で、報道部のエース(自称)。
親**な機動捜査課巡査の義父と同居。


初の親子競演。そして、演じるのは実の兄弟。
息もぴったし、エンジン全開。結末は、彼女にとって決して良いものではなかったと思うけど、友人のためを思って奔走する姿は…とても感動的でした。
これで、TRPG暦が数回というのだから…恐ろしい話だ。

PC3:”Killer of variety(キラー・オブ・バラエティ)”イア I.A.(PL:陵 すー さん) 年齢:21歳 性別:女性
スタイル:ヒルコ●、カゲ◎、チャクラ

徹底的なヒルコ狩りによって壊滅した、北米のゴミ処理場に巣食っていたヒルコの一族の生き残り。
その後、カーライルシンジケートに拾われ養成所へと送られたが、訓練と平行して行われた非道な人体実験の結果、傷跡やケロイドが残り、常人では見るに耐えない容姿となっている。


難しい立ち位置を、見事やりきってくれました。隠れヒロインです。
間違いなく、今回のMVPでしょう。エンディングに繋がるあの立ち回りは、巧妙だった。

PC4:”城壁””MD”月城 カナメ(PL:RIKI-O さん) 年齢:26歳 性別:男性
スタイル:カブト:ナイト●、フェイト、イヌ◎

機動捜査課巡査にして未婚の父。高校1年の義娘を溺愛する親**。年の差11歳。
専用のクリスタルウォールを駆使して同僚と市民を守るセイギノミカタ。盾に表示している部隊章のホロディスプレイがID代わり。


今回の最年長にして、唯一(?)の大人。
今回は、その堅牢っぷりを遺憾なく発揮してくれました。流石、”城壁”だぜっ!
娘がPCとして登場すると、娘を使った弄りをされなくなるので、自動的にかっこよくなるようです。

RLは言わずもがな、俺。により省略。
いやぁ、いいセッションだった。本当に。セッション時間6時間の長丁場、本当にお疲れ様でした。
仕込んでたギミックは大爆発。JGC2006でやったα版よりも良いシナリオになったのではないかと思います。
PLがPCと一体になって、考え、苦しみ、悩み、そして笑った。それが、TRPGの楽しさだと、再認識させられました。ありがとう。
今回、素晴らしいプレイになったのは、全てPL諸氏の力です。心から、おめでとう。*1
今回、RLとしていくつか反省する点があったのだけど、それは主に経験的なものからくること。
回数を重ねることで、より良い方法を見つけて行きたいと思う。
どっちにしろ、こんな疲れるアクトはもうやりたくない。でも、良いアクトだった。またやりたい。←どっちだよ


ということで、一部では「奇跡のセッション」とも言われる今回のアクトダイジェストです。
筆舌しがたいと言われた*2アクトを、がんばって文章にしました。
例によって、ネタバレ注意なのですよ。

・空港で見つけた懐かしい顔は、急な離別を告げる。組織から彼に掛けられた生死不問の手配書。「今ならまだなんとかしてやる」と告げる魔弾。
・頻発する連続爆破テロ事件。高校生を狙う凶悪犯罪に、正義(オヤバカ)の怒りは犯人に向けられた。
・「今回の事件の調査費用は、1ゴールドよ」「え、いつもより高い・・・」「やんごとなき階級のPTAから、つつかれてるのよ。」
・部活の先輩の父親からの電話。「娘の悩みを聞いて力になってやって欲しい」「…なんで私の周りは親**ばかりなんだろう・・・」ひそかに悩む娘。
・いつもの放課後…のはずが、倒れてる人を発見。大宇宙の教えその一「困ってる人には親切に」。
・エグゼクのおもてなしフルコース。正装ドレス+ホテル高層レストランなんて、当たり前!!
・掴んでしまったとんでもない事実。「大宇宙的ゴタゴタなのだ。」途方に暮れる、9歳児。
・初期情報交換会。素晴らしき茶番に、笑い転げるRL。「誰だ!こんな酷い情報項目設定したヤツはっ!!」
・「お父さんみたいに『スキヤキ』奢ってもらったわけじゃないもの」外食を咎めるも、予想外の反撃に言い返せなくなる父親。
ダンボールハウスを引っぺがし、血でしたためたメッセージ。紙飛行機で届いたそれは…どこのホラーだろう?SANチェックすれば良かった。byRL
・研究室に次々と訪れる来訪者。3人目の来訪者は…扉を開けたら歩くスプラッタだった。室内へ潜伏、一部始終の話を聞く→表に回って、玄関から再登場した結果。
・「ひょっとして、貴殿は改造人間?」タタラ的興味の持ち方は、そういうものらしい。
・衝撃の事実2。負け系ツンデレヒロインだった、イア。
・「貴殿を信じたいのじゃ。だから、嘘はつかないで欲しい。」少年の心からの願いに答える男。その後、くるくるとペルソナ変更大会(一人芸)が始まるのであった…。
・息子への想いを取り戻せ。親の愛情を痛いほど知る、娘からの《真実》
・知りすぎたゆえに、言葉と記憶を奪われた男が語る真実。それは、少女にとって余りにも残酷な事実だった…。
・暴かれた真実に、立ち位置のDetonation!混乱するPC、慌てるPL。各人のモチベーションの確認に、RLはニヤニヤしてみてるだけ〜。
・少年から男に告げる真実。それは、男の心を砕いてしまうには、あまりにも十分すぎる事実だった。
・一対一で敵のクロマクと対峙する猟犬。じょしこーせーの口付け(<交渉>+<誘惑>)にも、正義の心は揺るがない。「貴女は娘の母親には相応しくありません」(<交渉>+<コネ:月城ヒトミ>)あれ?正義の心は…??別の意味で”城壁”だった。
・相手の目こぼしと引き換えに、手に入れた実行犯の情報。交渉の成果、ここに実を結ぶ。
・明かされる《真実》。それは、一種の裏切り。男は告げる。「復讐せよ。」と。
・3人は、実行犯のアジトに乗り込み啖呵を切る。娘の前+カメラが回ってることを意識して、妙に力が入る父親。
・吹き飛ばされてスイッチON。黒い気を纏い、光の翼を顕わにし、漆黒の剣を放つ少年。
・言葉をかき消すように打ち込まれた超・爆裂弾《不可知》。轟く爆音、舞い上がる爆煙。だが、無傷の盾を携えて立ち塞がる男が一人。「娘は護る」《難攻不落》
・取り出した一枚の呪符。それは、大きな黒き剣へと姿を変える《タイムリー》。だが、鍛え抜かれたカブト自信には、それは通用しなかった。《難攻不落》予想外の2発目。
・2カット目突入。だが、それは約束された勝利へのステップでしかなかった。
・突如現れる黒幕。ブランチ:アジテーター+<交渉>+<サブリミナル>+<ゲシュタルト崩壊>+<毒舌>+<※洗脳>による不意打ち。魔の力を発現させて、逃げる少年《雲散霧消》。娘だけは護る父親(心理緊急取得でリアクション)。だが、自分は相手の洗脳を確実に受けてしまう。
・《真実》「キミの言うことは本当のことか?キミの言葉はマヤカシじゃないのか?」強引に精神操作を振り切る父親。それは、正にハウンドとしての正義の心。
・《制裁》「私はキミを許すことができない。だが、N◎VAに戻ってこないというなら…特別に目溢しを認めてもいいい」国外退去を薦めるのは、娘の友人を傷つけたくないと思うからか、何も知らない父親を傷つけたくないと思うからか。
・空港での惨劇。復讐の一撃が、全てを捨てて最愛のモノを手に入れた女へと伸びる《不可知》。だが、突然現れた友人が、それを止めに入る《神の言葉》。強引にその言葉を振り切り《黄泉還り》、頭部を貫く瞬間、相手の顔は、何故か笑顔だった《神の言葉》。引き込まれそうになる悪夢の世界。「だけどね、アタイの居る場所はそこじゃないんだ」《突然変異》→《黄泉還り》。怒涛の一瞬。全てを暴く《暴露》。
・求めた真実は辛いものだった。親しかった先輩も居なくなった。だけど、少しだけ世界を変えることができた。…少しだけ、悲しかった。しかし、真実を追い求める心は変わらない。
・事件終了の報告に対する労いの言葉。留置所へ見舞いに行った女は、全てを終えて満足気だった。…全てを護ることができなかった。少しだけ、心に痛いものが残る。
・男は、少しだけ回復しながらも、事件に関する全てのことは忘れていた。「自分の技術を、今度は殺す為じゃなくて、誰かを護る為に使いたい」そう笑顔で話す男の希望にあふれた笑みに、作り笑顔で答える、複雑な心の9歳児。

…ということで、やり切った…。
こう、改めて見直すと、ヒロイン死亡。メインゲストは真実を知らずに新しい希望を胸に生きていくという、なんともバッドエンドチックなエンディングとなりました…が、2人は、それぞれ幸せであったと、俺は考えます。
きっと、このまま進んでも彼女は幸せを手に入れる事はできなかったでしょう。
全てと引き換えに手に入れた唯一のモノも、自分の思い通りに精神を構成しなおした、いわゆる人形でしかない。
それが、果たして幸せと言えるのか?…おそらく、言えないと思うのです。
彼女が死の間際、残した笑顔は、それを知っていたから、それから解放されて、彼との新しい生活への希望で胸を満たしたまま終われることへの安堵感だったと思うのです。
PC諸氏の心の中には、何か苦く痛いものを残すエンディングとなりましたが、全PLが「これはハッピーエンドだった」とコメント。
円満解決だけがハッピーエンドでもないんだなぁと、考えさせられました。
また、エンディングを迎えるにあたってRLのやったことは少ない。ってか、全然道を考えていなかったものに、どう誘導せよと?無理です。
全ては、PL諸氏がPCと共に、悩み、苦しみ、考えて取った行動の結果です。少しだけ、良いアクトに対する考え方が変わって、今回PLであった皆さんが羨ましく思える今日この頃でした。

*1:ほんの少しだけ、シナリオの力って主張してもいい?(笑)

*2:自分で言っただけ